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元来えぐいブログだが、今回もかなり生々しいエピソードだ。食事中の方は、時間を置いた方がいいかもしれない。



ヌードモデルをしていて一番気がかりなのはやはり生理だ。
サチエちゃんに相談したところ、タンポンを勧められた。

しかし、私はあれが苦手だ。毛羽だった塊がどうしたって中に入っていかない。
入れたところでどこまで突っ込んでいいかわからないし、あの紐がとれてしまったらどうするんだろうという恐怖感もあった。

タンポンをしても血が溢れてしまって足に真っ赤な血の筋が「つー」とできたままポーズをとっていたモデルさんもいた。

そういうわけで、私は授業の日に生理になってしまったら、ただひたすらぐっと我慢する、という原始的な努力をしていた。


いったいどのような努力だったか。

授業が始まる前のモデル控え室で、

「子宮よ止まれー 子宮よとーまーれー いーまー 出ーるー 時ーじゃなーいーぞー♪」

という歌を歌う。もちろん私が作った歌だ。

そして、「ぐっ!!!」と子宮に力を込める。その時子宮に「今から2時間は血を出すんじゃないよ!」としっかり言い聞かせることを忘れない。そうすれば、授業の間は、本当に血がでないのだ。

しかし、ある日の授業で、「なんか生魚のにおいがするねぇ!なんだろう」と生徒さんが言っていた。

微妙に残っていた血が匂ったのだろう。


某大学で授業に入った時のこと。生理だったがたいして量は多くなくしっかりと我慢できていた。休憩を示すタイマーが鳴り、モデル台の白いシーツの上に座ってゆっくりしていた。
タイマーが鳴ったので、ポーズに入ろうと立ち上がった時だ。
ごくかすかに、シーツにうっすらと血がついてしまっていた。目を凝らすとほんのり赤いというレベルだ。しかも面積とて直径1センチくらいのもの。これをいちいち「汚しちゃったんですよぉ〜すみませぇ〜ん!」と謝るレベルではない。謝れば気がつくし謝らなければ気がつかないくらいの本当に微妙なものだった。

ここは図々しく無視した。
ヌードモデル自体が図々しい仕事だからいいのだと自分に言い訳をした。

その日の授業は終わり、翌日。
私しかわからないであろうあの汚れているはずのシーツの部分をちらと見た。
すると、血の汚れがしっかりと取れているではないか。どこをどう探しても汚れていない。別にシーツを丸ごと敷き変えた様子もない。昨日と今日である。シミ物件以外の場所は昨日と寸分変わらない。
副手さんがふき取ってくれたのだ。
あんな微妙な汚れがバレていたのだな、と少し恥ずかしかった。



血にまつわる話 その2 に続く


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※登場人物は全て実在しますが、プライバシーを考えて仮名にしてあります。



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