いろいろ話を聞いていると


彼は痛風を患っていて、大変なのだという。


甘いものを食べ過ぎるのがよくないのに、仕事が終わって2人でファミレスに行った時、彼はパフェを頼んでいた。


生クリームとフルーツ盛り盛りのパフェが来た時、彼は目を輝かせながら「うほぉ~」と声にならない感嘆を発していた。


痛風なのに。大丈夫だろうか


そして、パフェを平らげた後、あんみつを頼んでいた。

あんみつが来た時も、「うほォ~」という表情をしていた。


のんきだ



コトブキヤ画材店の4階の工芸コーナーの担当は、色白で小柄なおばちゃん。


私のしていることは工芸に近いので、彼女とはすっかり顔なじみだった。


そのうち

彼女はただのパートさんではなく、コトブキヤの娘さんであることがわかった。

そういえば社長のおじいさんと顔がそっくりだ。


さらに

後日、話しているうちに、彼女の旦那さんが光太郎さんだということがわかって非常に驚いた。


光太郎さんは随分なお金持ちと結婚したわけである。


求めずして人から愛され、お金に困らず、しかも素晴らしい作品を残す…

フェルメールみたいだ。


こういう美味しい立ち位置にいる人、いつの時代にもいるんだよなあ。強運と言うんだろうか。

(ダウンタウンまっちゃんに言わせると、芸能界では奥田民生くんがその位置らしい。)


大体こういう人はすべての面においてセンスがものすごくいいんだよね。人生のセンスがいいんだ。



私は光太郎さんに対して感じた印象をありのままのべると、彼女は愛おしい弟を思い浮かべる大学生の姉ちゃんみたいな表情になったので、なんだか可笑しかった。


アトリエに行く前に、一旦光太郎さんの家に立ち寄った。


玄関に入ると、廊下の奥からいつもの白石さんが普段着で出てきた。色白に薄いピンクの綿のスボンがとても美しかった。


いつもコトブキヤでお店のエプロンを身につけた姿しか見ていないため、新鮮だった。




「清らかなおじさん」シリーズ 終わり

ブログはまだまだ続きます!



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※登場人物は全て実在しますが、プライバシーを考えて仮名にしてあります。


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